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 食品偽装の原因は?          バックナンバー

 ついにと言うべきか、やっとと言うべきか、食品偽装がマスコミを賑わせている。食品の紛らわしい表示については、今まで週刊誌ではたびたび取り上げられていた。賞味期限の偽表示では著名な会社も一時期、新聞・テレビをにぎわせた。ミートホープ社、船場吉兆の件は記憶に新しい。

 最近、あまり取り上げられていないが、回転寿司ネタも紛らわしい表示で、週刊誌では何度も取り上げられている。また、肉の加工の表示も、「柔らか加工など」とあたかも「いい処理」を施したに見せかける手法、細切れ肉を固めるやり方、安い輸入肉に和牛の脂を注入し霜降に見せかける手法など、問題が発覚する約1ヶ月前に書かれていた。

 しかし、それらは高級な店でのそれでなく、大衆店限定の報道のようであった。ところが、今回の食品偽装は大衆店のそれでなく、信用を売りにしている高級店である。まさにメガトン級の衝撃である。それも一店舗、一企業ではない。日本でも有名なホテル、デパートに及んでいることは、今回発表した企業だけでなく、もっと多くの企業でもやっているのではないかとの疑念を持ってしまう。

 わが国がデフレのスパイラルに落ち込んでから約20年。デフレに慣れた消費者はより安さを求める。しかし、単に安さだけでなく「良い物を安く」手に入れようとする。マスコミも「安いお店」を盛んに取り上げる。

 良い物はそれだけ生産段階において手がかかる。あるいは元々入手量が少ない。そのため需給の関係で高くなるのは当然である。破格な物がどこでもいつでも手に入るわけではない。これは抽象論でなく、自分自身が関係する職種に当てはめれば理解できるだろう。

 どこかが安く販売する。それに顧客を奪われた店舗はそれに負けない価格を打ち出す。また、次の店舗が安く売る。こういうデフレの連鎖の中で老舗の店舗も手を染めたのであろうことは容易に想像できる。それだけでなく店舗側もお客さんにはバレないと、甘く考えているのではないだろうか。

 野菜の偽表示も同様である。農家出身の人なら「無農薬野菜」が大量に手に入るなど、簡単には信じないだろう。一農家が無農薬栽培をすると、周りの害虫が一斉にその畑に集まる。雑草はまるでタケノコのように生える。それを手作業で除去する作業は並大抵ではない。それだけではない。その畑の周辺にも大迷惑をかけることになるのだ。

 ホテル、デパートなど偽装ではなく「誤表示」だと説明している。これを信じている消費者は皆無に等しいだろう。

 食べ歩きが趣味の私は、いろんなお店で食べる。また、仕事の関係で裏事情についても多少知っているが、かなりの数のお店では「業者」の商品を盛んに使っている。手作りのように見せかけたり、創作料理に見せかけるお店もある。それをオシャレな空間で廉価で販売するのである。前述のように消費者には分からないと高をくくっていると思われてならない

 私自身も高級店で安物を提供されたことがある。また、臭う魚介類、冷凍物をあたかもそうでないように提供する飲食店の経験もある。私の場合はあまり価格に合わないときは指摘することにしている。

 「安さには訳がある。分かってもらいたい」と言った元ミートホープ社の社長の言葉が今更ながら蘇る。また、お客を永遠に騙し続けることは不可能である。味の分かる人は大勢いる。その人たちが声を出せば、騙して儲けようとする店舗は早晩淘汰されるに違いない。

 振りかえって塾業界はどうであろうか?

2013年11月