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 入試合否の分岐点           バックナンバー

 今年の入試もやっと終わった。例年のように、厳しい状況を逆転して合格した生徒も何人かいる。生徒たちの最後の頑張りを称賛したい。

その合格の内容を分析すると
、間違いなく内申点を確保していたことである。前から何度も指摘しているように、内申点は広島県、愛媛県においても約半分の割合を占める。愛媛では内申点不足は足切りに近い入試のシステムである。

 逆転合格は実力における逆転である。
学校でも「危ない」ことを指摘されていた生徒も、過去何人も合格を果たしている。一方、悲しい結果になった生徒もいる。その違いは歴然としている。内申点不足の場合は、たとえ淳風塾でも、合格を勝ち取ることは極めて難しいと言わざるを得ない。特に愛媛県ではその傾向が強い。

 実力不足の場合は、淳風塾の「最後の追込み」でギリギリ間に合う可能性がある。
コンパクトなまとめプリントを完璧に覚え、それを応用できる訓練をすれば、ほとんどの生徒が急激な伸びを示す。

 急激な伸びを示す生徒には特徴がある。
短いようで長い中学生活で、内申点をしっかり確保している生徒は、3年間ずっと頑張ってきたことの端的な証明である。そのため、性格的にも頑張り屋が多く、塾で「絶対に覚えるように!」言われた「究極まとめプリント」を完璧に覚えて来る。

 ただ、数学・国語の苦手な生徒には少し厳しいようだ。
理科の第一分野と第二分野でも植物の蒸散作用、地震などでは計算問題が出る。そのため数学が苦手な場合は苦戦する。また、社会の用語は国語の苦手な生徒にとっては覚えるのに苦しむ。さらに、文章の読解力がないと、何を問われているかも分からない場合もあり、記述式の問いは、ほとんど白紙に近い答案になる生徒もいる。

 
もちろん、「最終追込みまとめ」で覚えたことが入試にそのまま使える訳ではない。それを多面的に理解しないとすぐには使えない。完璧に覚えていても、最初はトンチンカンな受け答えをする生徒も多い。しかし、授業で体系的な理解をさせれば、得点はグッと上がってくる。

 逆に内申点の足りない生徒は、コツコツ努力することを得意としないタイプが多い
ようだ。さらに最後の追込みの時期でも、必死さに欠けるようにも思う。換言すれば、「学ぶこと」への興味、執着がやや欠ける側面を感じるのである。

 
学ぶことは、本来人間が有する「知的欲求」である。しかし、幼い時から、勉強=楽しくない物=強いられる物、というイメージが出来上がっているように感じる生徒が増えている。むしろ、そういう生徒が多数派かもしれない。

 
なぜ、こういう現象が起こるのであろうか?毎日毎日口酸っぱく「勉強しなさい!」と学校でも家でも塾でも言われ続け、塾に通えば、「山のような宿題」を出されて夜遅くまで机につかされる。こういう生活を続けていて、勉強を楽しく感じられるはずがない。逆の立場になれば誰でも分かる。

 短期で伸びても、決して長続きするものではない。
長期的に伸びるためには、そこに何らかの楽しみがなければなるまい。「山のような宿題」を出せば、保護者が喜ぶのは重々承知している。

 「うちのお母さんは、僕があいうえお、あいうえおと書いていても机に向かっていれば喜ぶ」と言う生徒さえいる。


 淳風塾は創業以来一貫して、「山野ような宿題」システムをとらないのも、そういう理由からである。出せば、出すほど長期的には子どものやる気をなくすると考えている。

 
「コンパクトなまとめ」を確実に覚えさ、その上で問題をやらせるシステムである。それぞれの単元でポイントがいくつもあるわけではない。ポイントを押さえることなく、「山のような問題」をやらせても効果は低い。それだけでなく、長期間にわたって、追われるような生活を続けていれば、精神的にも追い込まれる子どもたちも生まれる。

 勉強で苦しんだ人が、淳風塾のコンパクトなまとめを見ると驚くに違いない。「こんなにコンパクトにまとめられるのか!」と…。そして、授業に驚くに違いない。「こんなに楽しいのか!」と…。

2014年04月